生きる意味とは。ブタと人間(名前:人志)の問答その1 人間:一体、俺は何のために生きているのか？ブタ:俺は、食われるために生きてるよ。人間:俺は…、バカだ… ブタ:パン、もらうよその2 人間:おいブタ公、来いよ。俺がお前をここ(柵の中)から出してやる。ブタ:俺は逃げるために生きてるんじゃないよ。食われるために生きているんだ。人間:ど、どうしてお前は、そう平然と… ブタ:パン、もらうよ人間:なんだ。お前って自分で柵とびこえられるんか… その3 人間:なあブタ公、お前さ本当にそんな豚生でいいと思っているわけ？ブタ:なにか？人間:だって、お前、人間に食われるために生きてるって事は自分の豚生が自分のもんじゃなく、人間のエゴで人間に都合のいいように生かされてるってことだろ!?そんなバカな話あるかよ。ブタ:生きる意味もわからずグダグダなやんで人生を棒に振るより、最初っから意味がキッパリ決まっていた方がスッキリしていいよ。人間:うぅ～～～～ブタ:パン、もらうよその4 人間:なあブタ公、俺さ、ついに分かったんだ!自分の生きる意味が! ブタ:なに? 人間:俺は、本当の自分を見つけるために生きてるんだよ! ブタ:本当の自分なんてものはないよ。自分がイケてないことの理由を、本当の自分じゃないからなんてところに求めていること自体がすでにイケてないんだよ。そんなイケてない今の自分こそが本当の自分なんだよ。人間:ぐぉおおお～～～～っブタ:パン、もらうよその5 人間:ブタ公ーーーー、俺さ、ついに分かったんだよ、俺の生きる意味が！ブタ:なに？人間:俺はさ、己が一体何者なのかを確かめるために生きてるんだよ! ブタ:あんたは、人志・男。はい終わり人間:ちがーーう!! ブタ:パンもらうよその6 人間:ブタ公ーーーー、俺さ、ついに分かったんだよ、俺の生きる意味が！ブタ:なに？人間:俺はさ、幸せになるために生きてるんだよ! ブタ:確かに幸せを夢見て追いかける事はできるよ。でも、それは捕まえたと思った瞬間から必ず指の隙間からこぼせてゆくよ。なぜなら、幸せは絶対的かちではなく、相対的な価値に過ぎないからだよ。人間:うう、俺は、幸せになるために生きてるんだよ! ブタ:幸せなんて相対的な価値に過ぎないよ。10円拾って幸せな人もいれば、大金持ちでも人間:違う、違うよ、ブタ公、俺が言ってんのはそんな俗な幸せのことじゃなくて「絶対的な幸せ」のことなんだよ。ブタ:絶対的な幸せなんてないよ。それは単に脳内麻薬物質があふれてラリッてるだけだよ。ブタ:パン、もらうよその7 人間:ブタ公、俺はやりたいことをやるために生きてるんだよブタ:人志のやりたいことって何？人間:え、俺のやりたいこと？え、えーと、俺がやりたいことは、つまり、その・・・・ブタ:自分のやりたいことも分からないのに、やりたいことをやるために生きているとは、これはいかに？人間:うう、俺は・・・ブタ:パン、もらうよその8 人間:ブタ公、お前ってさ、食われるために生きてるんだろ？ブタ:そうだよ。人間:でもさ、お前ホントにそれでイイと思ってんの？ブタ:イイとか悪いとかの問題じゃないんだよ人間:そっか・・・、まえ、そうだから、しょーがないってわけか・・・ブタ:違うよ、しょーがないんじゃなくて、ただ単にそうなだけだよ人間:うーんブタ:パン、もらうよその9 人間:ブタ公、俺今度こそ本当に分かったんだ、生きる意味が？ブタ:なに? 人間:俺は実は何かのために生きてるんじゃなくて、神様に生きさせているんだよ？ブタ:神様なんていないよ。動物で唯一人間だけが自分で物を創り出すことができるから、ならば世界の全てを創ったものがいるはずと思い込んで、"神"なる存在を考え出したに過ぎないよ人間:うぅ・・・ブタ:俺は神よりも、パンもらうよエンディング人間:ブタ公、お前さ、「食われるために生きてる」とか言うけど、ぜんぜん食われないじゃんブタ:それは、たまたま食う奴がいないからだよ。人間:お前さ、俺の生きる意味を否定したりするけど、実はお前だって食われるのは嫌なんだろ？ホントは死にたくないんだよ。ブタ:違うよ、俺は本当に食われるために生きてるんだよ。人間:いんや、もー騙されないね　　　　 : トラック:ようやく見つけたよこのブタ。牧場に戻ったら、さっさく肉にしてやるからな。人間:ブ、ブタ公ーーー人間:や、やめろーー、ブタ公を殺すな。トラック:な、なんだ、てめーは？邪魔すんじゃねーブタ:人志、いいんだよ。俺は食われるために… (人志はブタを救出) ブタ:人志ー、何で俺を助けたの？俺、食われるために生きてるんだから、別に助けなくてもよかったのに。人間:いや、今お前に死なれたら、俺の生きる意味教えてもらえなくなっちゃうじゃん。だから助けただけだよ。ブタ:俺は人志に生きる意味を教えるつもりなんかないよ。それは自分で答えを出すべきもんだよ。人間:なんだー、じゃわざわざ助けるんじゃなかった。損した人間:(寝言で)よかったなーブタ公、むにゃむにゃブタ:(心の中:ヤバイ、俺ちょっと死にたくなってきている) 　　　　　　　　　　: ブタ:人志、俺は食われるために生きてるのに、何で俺を助けたの？人間:いや、だから、その「食われるために生きてる」ってのは、それはお前にとっての生きる意味だろ人間:俺にとっては、『ブタ公は俺にとって必要だから生きてるんだよ』ブタ:・・・(心の中:お、俺は、人志にとって必要だからいきてる？ドキドキ) 人間:あれ？お前なに赤くなってんの？ブタ:パ、パン、もらうよっ!!