マヤの大予言
 古代マヤ文明や、これまでに発見されたどの文明よりも深くて濃い謎に包まれている。
 世界の4大文明と言われる、エジプト文明、インダス、メソポタミヤ、黄河文明は、いずれも肥沃な恵みをもたらす大河のほとりに開花していった。だが、マヤ文明の巨大なピラミッドや神殿は、川や道路もない山中に作られている。さらに、古代マヤには金属製の道具を使った痕跡はなく、車輪もなかったと見られている。マヤのピラミッドの岩石の採取場所、建築方法はまだ解明されてはいない。

 マヤのピラミッドや神殿の階段や石壁に、ところかまわず刻まれている文様が、"文字"だということが、最近の研究でわかってきた。長い間、マヤは文字を持たないとされてきた。マヤの絵文字は複雑に入り組んでいて、初期の研究者達の模写では細部がいい加減に模写され、メッセージ性を読み取るのが不可能だったためである。マヤ文明の後継者であるアステカ人は、文字を駆使し、文書も持っていた。だが現在、それらは地球上に姿をとどめていない。1562年、スペイン人の司教が、アステカ人たちがキリスト教に帰依しないことに腹を立て、神官たちの手元にある神聖な文書を集めさせ、燃やしてしまったからである。

 古代マヤ人は、文学や宗教、さらには神々の声を聞き取って予言詩にまとめるなど、高度な精神世界を形成していたとされる。わずかに残っている古文書に、「チラム・バラム」という古文書がある。この書は、宇宙のリズムに基づいて書かれ、大宇宙の循環を書き写したものだったのである。そして、時の終りを予言しており、この書の本当の意味は、その時に初めて明らかになるとされる。「チラム・バラム」は、マヤの成立などを記した神話であった。だが、分析が進むにつれ、その内容は、地球の誕生から、人類の未来の予言を告げる予言も含まれているということがわかってきた。

 やがて、「ポポル・ヴフ」「テレクトノン」「ケツアルコアトル」など、いくつもの古文書の存在が明らかになり、それらが次々と解読された結果、「マヤ文明は予言の文明」と言われるようになった。マヤの遺跡の建造物には、いたるところに細かな線が刻まれているが、それらはマヤ文字とわかってきた。しかも、解読されるにつれ、古文書と同じように、詩や神話の形を取りながら、遠い未来のことを細かに告げる予言で構成されている事がわかった。予言の多くが共通して語っている事は、「地球は5つの太陽の時代に分かれ、人類はこれまで四度にわたる滅亡劇を経験してきた」という内容である。

5つの太陽の時代
 第一の太陽の時代は、水の神・チャルチウトリクエが君臨した時代である。「ポポル・ブフ」によれば、この時代は、水の女神の命令に従い、大洪水によっては解されている。
 第二の太陽の時代、人類はかつてない繁栄のときを迎えた。この時代を支えていたのは、風の神・エカトルである。しかし、この時代もやがて滅んでしまった。
 第三の太陽の時代は火の神によって支配され「トレイキヤフィジョの時代」と呼ばれた。この時代の人は、「第二の時代の破壊から立ち上がり、世界の再建という大事業に挑んだ勇気と力のある世代」と特記されている。
 第四の太陽の時代には、太陽の黒点数が減少し、生まれてくる子供が激減したという。干ばつが広がり、人々は飢餓で苦しんだ。火を燃やし、再生のエネルギーを得ようとしたが、人々はその火に身を投じた。そして、この時代は終わった。
 第四の時代の灰の中から、第五の太陽の時代が始まった。現在われわれが生きているのは、この太陽の時代である。だが、この時代も誕生してからほどなく衰退の兆しが見え隠れするようになる。絶え間ない戦闘、人身御供、疫病、過剰な開墾による土地の衰退。。

 第一から第四の太陽の時代の滅びの背景は、すべて史実だったとされる。第一の時代に「水の神の命令によって地球が滅びた」という予言が示しているのは、ノアの洪水である。第四の時代「人々はその火に身を投じた」という部分は古代核戦争を暗示している。およそ1万数千年前、地球規模の世界核戦争が起こり、人類の歴史が中断しているという証拠は、世界各地で次々と発見されている。トルコのカッパドキアで発見された地下歳は、核の後遺症を免れて暮らすためのシェルターではないか、と想像されている。

予言の信憑性を信じる世界の指導者
 マヤの予言には、第五の時代以降についての記述が見られない。予言の内容を知った当時のアメリカ大統領は、対策委員会を設置したといわれている。「クアウティトラン年代記」と呼ばれる予言書には「マヤの大周期の5125年後に、第五の太陽の時代は終わる」と書かれている。マヤの数字の解読が進み、あらゆる可能性から2012年12月前後と割り出された。アメリカは宇宙探索の過程で、マヤ文明と宇宙のつながりを明らかにする、何らかの確証を得たのではないだろうか。

マヤと宇宙の関わり
 パレンケのピラミッドは、ある勇士のために作られた墓である。その勇士とは宇宙人だという。ピラミッドの基壇の下から発見された棺の蓋には、宇宙船を操縦している若者の絵が刻まれていた。刻まれた宇宙船、宇宙人が着用している宇宙服、操縦の姿勢や操縦法など、現在のNASAの技術に遜色がない。
 マヤは、どんな場合も、宇宙人と密接に関わってきた。2600を超えるマヤのピラミッド群は、宇宙との交信台の機能を持っていたこともわかってきた。彼らは、常に宇宙と通信し、宇宙情報を手に入れていたのである。最新の宇宙技術によって宇宙空間に参入したアメリカも、なんらかの形で宇宙人とコンタクトをとるようになったのではないか。

予言の回避
 予言を回避するための鍵が隠されているといわれているのが、「テレクトノン」である。「テレクトノン」は様々なマヤの予言の集大成といえるものである。
いま、地球が発している危険信号は、地球の主人公となった人間が、あまりにも人工的なリズムで全てを取り仕切ろうとしたことに、端を発しているという。その置き換えのための猶予期間は、2000〜2012年の13年間だと記されている。人類が過去の歴史を清算し、自然環境や生態系を回復さなければいけない。