エドガー・ケイシーとは
 エドガー・ケイシーは、1877年3月18日、ケンタッキー州で州判事の家に誕生し、1945年に68歳で生涯を閉じた。エドガー・ケイシーは子供の頃から「亡くなった人と会った」と口にする変わった子であったが、20歳頃から「リーディング」と呼ばれる心霊療法を施すようになった。
 ケイシーに医学や薬学の知識はなかった。にもかかわらず、瞑想に入ったケイシーが告げる治療法は専門医も舌を巻くほどの知識に裏付けられており、ほぼ100%に近い治療率を発揮したのである。ケイシーが瞑想中に行う神秘的な心霊治療や数々の予言は、目は閉じているものの、まるで何か書かれているものをスラスラと読むように口をついてでるため、リーディングと呼ばれている。ケイシーが68年の生涯に行ったリーディンは1万4000件にのぼり、すべて完全に記録され、「ケイシー研究啓蒙協会」が管理している。ホプキンスビルにあるこの協会には、多くの研究者が足を運び、ケイシーのまぶたの裏に浮かんだ世紀末、さらには21世紀の人類の運命を知ろうと懸命に分析を進めているという。

死海写本
 奇跡の治療師として名を知られるようになったケイシーは、しだしに時空を自由に飛び越え、どの時代のことでも見えるという不思議な能力を発揮するようになっていった。ケイシーは、ある頃から盛んにイエス・キリストの時代を透視するようになった。この一連のリーディングの中で、ケイシーはこう告げたのである。「カーメル山のエッセネ派の神殿にはクムランの学校があり、そこで多くの指導者達が育成された。。」クムランは、荒涼たる砂漠地帯で、そんなところに神殿や学校があったとは、とても考えられなかった。だが、ケイシーの予言から数十年後の1947年2月、クムランの洞窟のなかから巻物の断片らしきものが無数に発見された。
 その後、膨大な時間をかけて、その断片をつなぎ合わせた結果、7巻の巻物が完成した。この巻物の正体を知り、世界は驚愕した。これは2000年以上前の文書で、聖書の原点に近いものであると判明したからである。
 現在、この巻物は『死海写本』と呼ばれている。ケイシーの予言どおり、エッセネ派のクムラン宗団によって書かれ、保存されたものということもわかってきた。ちなみに、エッセネ派とは、ユダヤ教の中でも予知能力者の集団といわれ、「予言結社」の別名もある。内容が細かく分析されるうちに、この『死海写本』には旧約聖書にも入っていない文書が多数含まれている事がわかってきた。

中国は九つの連邦国家に?
 現在、中国は、世界人口のほぼ五分の一、13億人が集中する大国である。そして、その市場は活気付いている。
 かつて、赤いカーテンと呼ばれ、「鎖国」なみに国を閉ざしていた中国が「改革開放」の名の下に開放政策を開始したのは1978年のこと。だが、中国が、資本主義の論理を受け入れるようになると予測した者は、ケイシーを除いてほとんどいなかった。ケイシーは、中国の市場開放について、半世紀前にこう述べているのである。
 「1990年代の半ばに中国は民主国家への道をたどるようになる。やがて、中国は九ヶ国で形成される連邦国家の形を取るだろう」現在、中国では、北京、上海、さらには広東を中心にした太平洋沿岸部の経済的な発展が目覚しい。しかし、大陸内部の農業地帯ではいまも貧困地域が多く残っており、さらには民族問題も抱えている。この先、中国は九つの国に分かれ、全体としては連邦制度を取る可能性はある。

日本の大部分が海中に
 ケイシーは、我々日本人が思わず身震いするような予言も残している。そのリーディングの内容は次の通りである。
 「アトランティス大陸の再浮上に続いて、地球的な大破壊が起こる。それは断続的に起こり、アメリカの西海岸や東海岸の一部は水没し、ニューヨーク市は消えてしまう。ヨーロッパの北半分でも大地が激変する。そして、日本の大部分が海中に没するだろう」
 日本列島の地下には、断層が2000以上も走っているが、さらに日本列島そのものも、四つの大陸プレートの接点に乗っかるように位置している。ケイシーの予言は90%以上という確率で的中している。とすれば、日本列島が太古のアトランティス大陸のように、海の藻屑となってしまう可能性は高いといえる。緊急地震速報がスタートし、地震に襲われる数秒前に我々の耳に速報が届くようになった。しかし、日本列島が水没するなら、我々はどこへ逃げればよいというのだろうか?


アトランティスの悲劇が再現される
 日本が改定に沈没するほどの激動が地球に起きるとしたら、他の大陸にも影響を与えないはずがない。ケイシーの予言には続きがある。
 「北極と南極で隆起が起こり、その結果、極地の移動が始まり、地軸が傾き、アメリカの大地は二つに裂けて、大西洋と太平洋に飲み込まれる」
 極点の移動ーーー"ポールシフト”が起こると、ケイシーは予告しているのである。ポールシフトが起こると、原罪ほとんどの人間が住んでいる温帯・亜熱帯が、南極大陸のような数十メートルの厚い氷に覆われてしまう。人類が築き上げてきた文明はすべて、氷の下に閉じ込められてしまい、その後の地には何も痕跡も残らない。
 アトランティスは1万2000年前、突然の天変地異によって地球上から消えたと記録されている。だが、イギリス人ジャーナリストのグラハム・ハンコックスは「アトランティス大陸は現在の南極大陸だ」と主張している。そして、アトランティス大陸文明を歴史の舞台から葬ってしまったのがポールシフトだというのが、ハンコックの主張である。

ポールシフトが大災害を呼ぶ
 世界中の植物化石の分布を調べた結果、3億年〜9万年前ごろまで、現在の北極はちょうど太平洋の真ん中の位置にあり、シベリア、アラスカは熱帯だった事がわかってきた。また、アダム・リー・バーバーというアメリカの天文学者によれば、ポールシフトはおよそ9000年に1回の割合で繰り返されており、宇宙的尺度からすると頻繁に起きている事であり、決して珍しくないという。

 地球の地軸は、23.5度の傾きを持っている。現在、地球はこの傾きを保ち、それなりに安定した軌道を描いて太陽の周りを1年という周期をかけて回転している。地球の回転が止まった場合、ある部分は太陽の光を浴びっぱなしになり、灼熱の焦土と化す。だがその反対側は、太陽の光がささず、凍りつくような冷たい日が続く。つまり、極点の移動が終了し、再び地球の自転が安定するまでは、地球上のどこへ逃げても、人間にとって厳しい環境が待っているのである。
バーバーの計算によれば、次にポールシフトが起きるのは21世紀前半だという。

太陽の活動が不安定に
 ケイシーは、人類の終末の姿を次のようにも伝えている。「太陽の活動が不安定になり、昼も夜も区別がつかない時代がやってきます。人類はそれを技術的に補おうとしますが、人類の力など、大宇宙の前には何の効力も発揮できません。」
 太陽系の惑星の中で、なぜ地球だけに生命体が存在しているのか。その理由は、地球に太陽の光と熱がバランスよく注がれているからだ。だが、ケイシーのリーディングによると、どうやらそれが危ういらしいのだ。
 太陽の黒点は、なんらかの原因で燃焼活動が低下した部分であり、燃焼活動が盛んな部分に比べて黒っぽく見えるため、黒点と呼ばれている。ここ100年ほどの動きを見ると、太陽表面の黒点の数は、誰の目にも明らかなくらい増加を続けている。黒点の増加は、やがて太陽の燃焼活動の低下を招き、太陽のエネルギーが大幅に低下する可能性を示している。
 ポールシフトは、さまざまな変化が限界点に達したとき、突然のように起こるといわれる。一説によると、太陽の黒点が極大に達すると、突発的に強烈な太陽風が起こり、地球の自転速度が狂い、その瞬間に極点に移動が引き起こされるのだという。

新しい歩みを始める人類
 ケイシーは、1936年のある日、このような夢を見ている。
 「私は、21世紀後半の地球に再び生まれてきています。アメリカのネブラスカ州。。ここが私の再生の場所です。私が200年前にもケンタッキー州に生まれた事、そして、そのときにしていた仕事のことを話すと、学者たちは興味を抱き、私を連れてアメリカ各地へ行きます。ニューヨークには破壊の爪あとは大きく残っていますが、力強い再建が始まっています。太陽の急な変化によって起こった地球の気象変動の影響を免れようと、都市そのものが巨大なドームで覆われ、環境は人工的にコントロールされていました。人々はガラス屋根の家で、快適な暮らしを営み、その表情は穏やかな微笑で満たされていました」また、ケイシーが残した1939年1月19日のリーディングには、次のような言葉もある。「その後の時代は、雲の切れ間から神の栄光が再び現れるような時代になるだろう」つまり、人類は21世紀前半に襲ってくる苦しみを乗り越え、さらに輝かしい次の人類の時代を築き始める事になる。